様変わりしたグレーター・アングリア
どこの国の鉄道会社でも、数年経てば旧型車両が一部新型車両に置き換わったり、既存車両の塗装が変更されたりして、少し顔ぶれが変わるものです。しかし、Greater Angliaは例外で、2019年まで走っていたバラエティ豊かな車両群は全て姿を消し、僅か3形式に整理されてしまいました。
ちなみに、Greater Anglia社は日系資本の民間企業でしたが、私が訪問した直後の2025年10月に再国有化され、経営面でもすっかり様変わりしてしまいました。
現行3形式
先陣を切ったのは、2019年から投入されたスイス・Stadler社製バイモード車両のクラス755。東部地方のローカル線に残っていた国鉄形気動車や客車を一気に置き換えて近代化を達成しました。連節台車と、編成の中間に挿入された電源車が特徴的で、日本ではほとんど例のない組成です。
この車両は、電化区間ではパンタグラフを使用し、非電化区間では搭載したエンジンで発電しながら走ります。その切り替えに要するのは僅か30秒余りで、初めて見た時には驚嘆したのですが、実際には電化区間でもエンジンをアイドリングさせているだけの話で拍子抜け。
続いて投入されたのはクラス745電車で、こちらもStadler社製。Liverpool StreetとNorwichを結ぶ都市間連絡列車と、Liverpool StreetとStansted空港を結ぶ列車に使用されています。12両固定編成で連節台車を履いており、Norwich発着列車に使用される編成にはカフェがあります。
最後に投入されたのはクラス720電車で、これはボンバルディア製。5両編成のみが在籍しており、当初は10両編成も製造予定でしたが、COVID-19により大幅に計画が変更されました。Great Eastern Main Line (GEML)とWest Anglia Main Line (WAML)の両方で運用されており、ラッシュ時には最大15連と東京顔負けの長編成を組みます。
「2020年までに車両全てを置き換える」という計画は、コロナ禍もあって5年以上遅れましたが、ようやく達成されました。個人的には、一番「浦島太郎」感の強い路線でした。旧型国電が跋扈していた2010年代末期が、今や遠い昔に感じます。
(2026.5.10作成)
