ガラクタのカタログ

ジョージ6世 (1936-1952)

概要

ジョージ6世の時代は第二次世界大戦で国が疲弊した時期であり、大英帝国が坂を転がり落ちるが如く衰退していた時期でもありました。在位期間は16年とまずまずの長さでしたが、意外にポストの数は多くありません。ある場所も少々偏っており、同じ街でも地区によっては全然見つからないことも。

数の少ない原因として、私がパッと思いつくのは:①当時は既にある程度ポストの整備が進んでおり、必要数が多くなかったこと ②戦争による物資不足で設置が後回しにされたこと ③ドイツによる空爆で多くが破壊されたこと の3つですが、それより古いポストが一定数残っていることに鑑みて、③はあまり説得力が無さそうです。


ギャラリー

郵便ポスト

(5-1) 個人的に最も見つけるのに苦労したのがジョージ6世で、エドワード8世と違い情報がほとんど皆無なので街を歩き回るほかなかったのです。しかし、実は意外にも毎日のように通っていた道にあった…というのがこのケンブリッジの1本でした。



郵便ポスト

(5-2) ジョージ5世は飾り気のない陳腐な紋章だったのに対して、ジョージ6世はちょっと凝った意匠となっており、個人的には一番好きでした。ロンドン中心部ではなかなか見かけず、地方都市の中心部でよく目にした印象です。



郵便ポスト

(5-3) てっぺんに突き出ている金具は、かつて看板が取り付けられていた名残。大抵は近くの郵便局を矢印で示したものでした。現在は子供がよじ登らないようにする意味もあるとかないとか…。



郵便ポスト

(5-4) エディンバラ城内に設置されている一本。観光客が絵葉書を入れるためだけにあるとは思えないので、事務所から郵便物を送るのが主なのかもしれません。



郵便ポスト

(5-5) ジョージ6世のウォールボックス。ちなみにLudlow Letter Boxという別のシリーズもあるのですが、私がいる間に見る機会はありませんでした。



郵便ポスト

(5-6) やたら長細いこのポストは、ロイヤルメールではなく山の上の土産物屋が設置しているものですが、本体にはしっかりとジョージ6世の紋章が描かれているのが面白いところです。「スタッフが時々中を見て麓のポストに入れておきます」という趣旨の貼り紙がありました。