ルートマスター写真集
走行・停車シーン
一部の保存団体が郊外でも時折イベント時に走らせており、別にツアーなどに申し込まなくても乗れる機会は意外にあります。15系統で走っている車に比べて、より原型に近いものも多そうです。広告が全く付いていないと、随分すっきりした印象になりますね。
市内観光用にオープンデッキに改造されたものも、ロンドンでは頻繁に見かけます。2000年代前半までは、グラスゴーなどの大都市はもちろん、オックスフォードやノリッジといった地方都市でも多く走っていましたが、近年はかなり数を減らしています。
新旧ルートマスターの並び。ニュールートマスターは全長がかなり長いものの、幅と高さはほぼ同じです。ちなみに右のAECルートマスターは、道路工事に伴い行先がTower HillからAldgateに変更されています。
2003年に撮影した、現役時代末期のルートマスター。既にこの頃にはバリアフリー規則に適合しないことも問題視され、存続派と廃止派の間で議論が行なわれており、市議会でも取り上げられていたと記憶しています。
エディンバラで見かけたルートマスターですが、側面にはしっかりとLONDON TRANSPORTの文字が。結婚式用の貸切バスは、ロンドンを含めよく見かける印象です。後部の扉は最近改造で取り付けられたもののようです。
これまたエディンバラで走っていたもので、中は喫茶店になっています。見たところ、1階が簡単な厨房になっており、客は2階で景色とお茶を楽しむようです。ちなみに、先の結婚式用のものとは製造年次が違うので、側面の窓割りが大きく異なります。
ヨークで見かけた真っ黒なルートマスター。The Ghost Bus Toursという会社が運行する「世界唯一のコメディ・ホラー観光バス」とのこと。側面下部の表記もLONDON TRANSPORTからNECROBUS TRANSPORTに書き換える徹底ぶり。ヘッドライトの中間にある髑髏の飾りがなかなかに悪趣味です。
ロンドンのエンバンクメントで見かけた氷菓子の店。「フローズンヨーグルト」とありますが、普通のアイスクリームも売っていました。例によって2階席では座って食べることが出来るようです。かなり派手に改造されていますが、しっかりと公道を走ることが出来ます。
広田タクシーが所有する1台。江東区の営業所に配置されており、イベントや広告のために都心を走ります。しばしばラッピングで覆われており、ロンドン時代には無かった奇抜なデザインを纏うことも。なお、これに限らず日本に輸入されたルートマスターは、道路運送車両法に基づく道路運送車両の保安基準により、所謂非公式側(進行方向右側)に非常口を設置することが義務付けられており、残念ながらこの影響で基本的に原型を留めていません。
車内の様子
基本的に客用乗降口にはドアが無く、バス停以外でも乗り降りは完全に自由でしたが、近年は良い顔をされません。大抵はここに車掌が立ちますが、15系統ではここで運賃を払うわけではなく、端末を持った車掌が巡回するのを待つ必要がありました。
2階席最前列は常に人気で、いつも争奪戦が行なわれています。車内は監視カメラが付いた以外は、2005年の引退からあまり変わっていません。この車両は座席モケットや化粧板が新しいものになっており、意外に清潔感がありました。
1階席は基本的にあまり人気が無いものの、2階より揺れが小さいので疲れにくいという利点があります。なお、出入り口に近い一画だけロングシートとなっています。車椅子やベビーカーを置く場所はありません。当然スロープもありません。
(2020.7.19作成、2021.12.17更新)