ガラクタのカタログ

トップナンバー特集4 新幹線電車

日本が世界に誇る新幹線は、近年は運行距離や最高速度が中国など他国に抜かれたが、安全性に加えて効率の良い運行や清潔な車内などは未だ他の追随を許さない。毎日長距離を高速運転するため、新幹線電車の寿命は在来線車両に比べてずっと短く、10年余りで廃車になることも珍しくない。車両自体は比較的長期にわたって製造されることもあるが、1本目の編成は早期にひっそりと姿を消すことが多く、見かける機会も決して多くない。


E2系

車番:E223-1
撮影地:大宮
撮影日:2013.10.21
記事作成:2025.1.26


E2系の初期編成は改番が多く、その歴史は意外にも難解。写真の車両は撮影時点ではN21編成と称したトップナンバー編成であったが、実は落成から1996年12月までの1年半余りはセカンドナンバー編成であった。元々は東北新幹線用で、2002年に長野新幹線へ転用された。この文章を書いている私も、その歴史をよく理解出来ているとは言えない。



車番:E223-7
撮影地:東京
撮影日:2014.2.26
記事作成:2025.1.26


一見何の面白味もない車両番号だが、実はこのN1編成こそが元々はE2系のトップナンバー編成であった。同系の量産先行車で、落成から僅か半年後の1996年12月に改番された。前面形状が他の編成と比べて少し鋭い印象を与えるなど、外観に若干の差異があったが、後述のE3系に比べれば目立たなかった。



E3系

車番:E322-1
撮影地:大宮
撮影日:2013.2.18
記事作成:2025.1.26


1995年に製造されたE3系の量産先行車で、他の編成とは全く異なる前面と灯火類の形状が目を引くが、正直あまり可愛いとは言えないデザインであった。他にも車内を含めて他の編成とは異なる点が散見されたと聞くものの、私はこの記事を投稿した時点では秋田新幹線に一度も乗ったことがなく、詳細はよく知らない。



E7系

車番:E723-1
撮影地:大宮
撮影日:2015.3.17
記事作成:2025.1.26


北陸新幹線金沢開業の1年前に長野新幹線でデビュー。宣伝のために開業より前に営業運転を開始したのではとも言われたが、先代E2系が長野の先に入れなかったことと、工場の生産能力に鑑みて早めに投入したと考えるのが妥当であろう。この4年半後に同編成は台風19号によって水に浸かり、新製から僅か6年で廃車の憂き目に。



800系

車番:822-101
撮影地:鹿児島中央
撮影日:2023.11.20
記事作成:2025.1.26


反対側は821-1。九州新幹線初代車両だが、運用区間が博多以南に限定されていることから、新幹線の中では影が薄い。各駅停車の「つばめ」に専ら充当されるイメージだが、意外にも準速達の「さくら」に入る機会も多い。しかし、新下関発着の列車に充てられる計画は実現せず、本州での営業運転は幻に終わった。



923形

車番:923-1
撮影地:品川~新横浜
撮影日:2017.3.3
記事作成:2025.1.26


現代において最も知名度と人気が高い新幹線車両は、恐らくこのドクターイエロー。幻の存在という喧伝とは裏腹に、実はかなり高頻度で走行するのは公然の秘密。ベースとなった700系引退後も活躍を続けてきたが、今では技術革新により営業列車に搭載した機器で事足りるため、ドクターイエローの血脈が遂に途絶えることになるのは皆さんご存知の通り。



E926形 East i

車番:E926-1
撮影地:大宮
撮影日:2015.2.15
記事作成:2025.1.26


JR東日本が開発した検測車で、緑帯を巻いたドクターイエローの後継車。秋田・山形新幹線を含めた東日本管内の新幹線に加えて、北海道新幹線の検測も担当。1本しか製造されなかった珍形式で、本家ドクターイエローと比べると注目度が低いせいか、運行に関する情報も少ない。こちらもかなり古い車両なので、923形のように引退する日は近そう。



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